SOUL INDEX

Column

2012年11月03日

僕の使命

Nishizaki ShintaroNishizaki Shintaro

音楽という存在を意識した正確な時期は覚えていませんが、

洋楽に限って言えば、小学5年頃にマライア・キャリーを聴いたのがきっかけだったような記憶が。

その時は「これだ!」と思ったわけでもなく、ただ感覚的に洋楽の心地よさに子供ながら酔いしれていた感じで。

今とは社会的環境も異なっていたから、情報源も限られていましたからね。

「MAX」っていうオムニバスを買って、確かマイケル・ジャクソン、アスワド、クレモンティーヌとか収録されていました。

「MAX」のVol.2にダイアナ・キングの「Shy Guy」が収録されていて。 それ聴いてぶっ飛びました。

「Shy Guy」が1つの大きなきっかけになり、

その後、僕がブラックミュージックに完全に虜になってしまったのは

中学3年生の時に出会ってしまったC+C ミュージック・ファクトリーの「Do You Wanna Get Funky」。

YouTube Preview Image

オリジナル・バージョンじゃなくて、シェリル・リンの「Got To Be Real」をサンプリングして、ナイス&スムースが参加したバージョン。

たまたまダンサーやDJが既に中学の時に多かった学校だったから、この曲が入ったテープがどこからか回ってきて。

これを初めて聴いた瞬間に「これだ!」って思いました。

でも、当時はこの曲が何のジャンルかという事なんて何も分からず。

ピュアな気持ちで「超カッコいい!」って思っただけ。でも、何か確信的な気持ちはありました。

環境に恵まれていたのかは分かりませんが、進学した高校にもDJやっている奴らが多くて。

そこで言われた一言。

「お前、R&Bは聴かないの?」

何だ、R&Bって。

R&Bっていう言葉を初めて耳にしたのは正にその時。

今から15年前。当時16歳の時でした。

それからDJをやり始め、社会人になってからもR&Bへの情熱が消える事無く、

給料の大半はレコードとCDへと注ぎ込み、ひたすら無心で良い音、好きな音だけを追い求めていく生活。

僕がR&Bに出会った経緯は、ザクッとお話するとこんな感じです。

じゃあ、僕の使命とは?

大好きなR&Bを仕事にして、R&Bを日本中に広めて、根付かせる。

単純な話で、好きだからやる。それだけです。

「好きだ」っていう思いは誰でも持っているでしょうけど、理想だけを口にして行動しない人、多いでしょ?

僕はR&Bが好きだから、それを仕事にして、夢を形にする為に突き進む道を選んだ。

小学生の頃に初めてマライア・キャリーを聴いた頃と、本質は何も変わっていないんです。

海を渡って日本へとやってきた音楽R&B。

自分は誰よりもR&Bが好きなんでしょう。だから仕事にしているし、仕事に出来るんだと思っています。

僕は、自分からR&Bを聴きたい!っていう形でR&Bに出会ったのではないのは、先述の通り。

たまたま耳に入った音楽が心地よく、それがR&Bだった。

僕のDNAの中にR&B好きという回路が組まれているのであれば、

その遺伝子を使って世の中に貢献しないなんて、もったいないですよね。

自分の力を信じて、それを恐れずに解放するだけ。

僕の使命は、日本にR&Bを根付かせる事。

Nishizaki Shintaro
Nishizaki Shintaro

【西崎信太郎プロフィール】 「R&Bを日本に根付かせる!」プロデューサー/ディレクター/ライター/バイヤー/イベントオーガナイザー。当代随一と呼ばれるR&Bに対する知識とセンスと情熱で、業界関係者、DJ、アーティスト、リスナーから絶大な支持を集め、日夜R&B普及の為に奔走するR&Bシーン発展の鍵を握る影のキーパーソン。「知名度を問わず、良質なR&B だけにフォーカスする」という揺るぎないコンセプトを掲げ、次世代型R&Bコンピレーション・シリーズ「Urban NEXT」をプロデュース。2010年4月25日にリリースされた第1弾「Urban NEXT -Indie R&B-」から、約2年の期間に9タイトルをリリース。洋楽、邦楽、MIX CD、配信アルバム、あらゆる角度からR&Bの魅力にフォーカスし、異なるベクトルのファン層を魅了し何れも大ヒットを記録。"Urban NEXT" と" 西崎信太郎" という名前を、R&Bシーンに着々と浸透させている。後にレーベル「Urban NEXT Records」を発足させ、その第1弾アーティストとしてDef Jam、Jive Recordsと契約していたUS R&Bシーンの超大型新人"LEE CARR"を口説き話題を呼んだ。その後、DISK UNIONとコラボレーションし、"REWIND RECORDS"という新レーベルも発足。更に、老舗の音楽レーベルP-VINEと組んで"Big Tix"というプロジェクトもスタート。世界中の新たな才能を発掘し、良質なR&Bを続々とリリースしている。元HMVのカリスマR&Bバイヤーとして知られ、HMV在籍期間は2007年2月から2010年8月までというわずか3年半のキャリアながら、無数のCDタイトルを世に送り出し大ヒットさせた。最も有名な功績は、後にavexと契約し近年のインディR&Bアーティストの中でNol.1ヒットを記録する事となった"STEVIE HOANG"の発掘。近年ではヴィンテージ・ソウルブームの火付け役でもある”ELECTRIC EMPIRE”を発掘した事でも知られる。ラジオ、雑誌、テレビ等から出演オファーもあり、あらゆる媒体から執筆依頼も受けライターとしても活動。独自の視点が話題を集め、数々のアーティストのインタビューも行う。バラエティに富んだR&B情報を掲載したブログも話題を呼び、シーンの裏方の存在ながらブログの月間PVは15万ヒットを超える。
http://ameblo.jp/hmv-rnb-buyer/