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2013年8月21日

INTERVIEW R&Bスーパー・グループ”TGT”への5つの質問:挑戦、友情、アーティストとしての人生、そして…

 

 

2007年にタンク(Tank)、ジニュワイン(Ginuwine)そしてタイリース(Tyrese)がR&Bグループを結成すると発表してから随分時間が経ったが、ついにTGTとしての1stアルバム“3 Kings”がリリースされた。彼らはただ人柄が良く、才能に恵まれ個々で経験を積んできただけではない。メンバーに対する愛や彼らの音楽を通じてできた絆を持っているように思える。この化学反応は先行シングルの“Sex Never Felt Better”や“I Need”として形をなしただけでなく、彼らの作品“3 Kings”はここ10年における最高のR&Bアルバムの一つだと彼等自身が断言している。シンガーズルームは今回このR&B界のベテラン3人に対してアルバム制作にあたっての困難、メンバー間の友情やアーティストとしての人生等についてインタビューを行った。

—シンガーズルーム:“3 Kings”の制作はいかがでしたか?

TGT:

(Tank) このアルバムの制作はとても良かったよ。何故ならこの2人は兄弟同然だからね。作曲の過程では、大体いつも数日かかった。

(Ginuwine) 今回はウケ狙いのアルバムじゃないんだ。

(Tyrese) 俺の答えを取るなよ、お前ら(笑)。仲間割れか?

—シンガーズルーム:今回のプロジェクトのリリースに際して大変だったことは何でしたか。また、現在のR&Bシーンに対して今回の作品は売れ線を目指してないような気がするのですが、そちらはどうでしょうか?

TGT:

(Ginuwine) 俺達はそれぞれソロ活動で成功してるから、皆にすごく期待されてるんだ。大変なのはソロでやったのと同じだけのヒットを続けて出すことだね。このCDは想像以上の出来だ。ファンの手元に届くのが待ちきれないよ。絶対にがっかりはさせない。

(Tank) 難しかったことは…俺らのアイディアをまとめて一つのビジョンにして、それを最後まで妥協せずにやり抜くことだな。俺達は俺達の作りたいものを完成させるために、本当によく時間をかけて一生懸命この作品に取り組んだ。目標以上のものが出来上がったよ。

(Tyrese) 俺達は個々で成功してきた。けどグループとして集まり、それぞれのやり方を一つにするのは別次元の話で、すごい大変だった。例えば「俺はいつもこうやってやってるよ」っていうとGinuwineは「俺はこうやってる」て言ってTankも「俺は…」みたいな感じ。Tankはとても成功しているシンガーでありソングライターでありプロデューサーだ。皆の期待は計り知れないよ。

ところで、俺達はみんな10年来の親友なんだ。対立なんかしないし、信用を失うようなことなんかない。最後の日には笑って冗談言い合ってたよ。最近のインタビュー中になんか、3人で下らないことをメールしあってた(笑)

(Ginuwine) ははは!それが俺らのやり方だ!(笑)

(Tyrese) 結局、俺達は自分たちのためじゃなくて芸術としてのR&Bとか他のハウスやテクノをやってるアーティストに対して何か良い物を発信したかったんだ。ラッパーはシンガーよりシンガーみたいになってる。もしミュートでそういうラッパー達のビデオ見たら、ラップしてるのか歌ってるのかわからないはずだよ。

—シンガーズルーム:TGTでのプロジェクトを発表してから3人で行動することが多かったと思いますが、お互いについて知らなかったことはありますか?

TGT:

(Ginuwine) 俺らは長い時間一緒にいるから既にTyreseやTankについて知らないことはほとんど無いよ。だからグループになって、このCDを作ることは良かったんだ。こいつらは俺の兄弟。だからこのプロジェクトを作るプロセス自体はとても楽だったよ。俺にとって知らないことはそんなになかったかな。Tankが曲を書いて、俺の介添人であるTyreseと俺が曲を作る、それだけだ。Tankは1997年に俺のためにバックコーラスをしてくれたから、みんな一緒にスタジオにいた。それがアルバム制作のプロセスを簡単にしてくれたね。

(Tyrese) 俺はここにいるみんなのファンなんだ。これはブランディングでも金儲けのためでもない。ただ、「一緒にグループを作ろうぜ」って集まっただけなんだ。俺はGinuwineの結婚式で介添人をした。子供たちも友達同士だよ。GinuwineはLAに来たら俺の家に来て泊まるし、みんな仕事以外でもつるんでる。ただのビジネスや金儲けじゃなくて、俺達は一緒にいて楽しいんだ。本当に最高だよ、たまに楽しすぎて家に帰りたくないときもあるぐらいだよ。

(Ginuwine) ツアー中は本当に楽しい。でも勘違いして欲しくないけど、俺達は家族に会えなくて寂しいとも思ってるよ。

—シンガーズルーム:ツアーではJodeciやNew Editionなどのグループに敬意を払っていましたが、それは大切なことだったのでしょうか?

TGT:

(Tank) 俺達のパフォーマンスは少しずつJodeci、New Edition、LSG、R. Kelly、Guyの影響を受けてる。更に俺達は彼らのような経歴もあるしね。2007年にTGTをスタートさせたけど、契約のせいで本当にしたいことができなかったんだ。ネットで何曲かはリリースしたけど。

—シンガーズルーム:音楽というゲームが続く限り、あなた達はアーティストとしての長いキャリアが約束されていると思いますが、他のアーティストが成功するためには何が必要だとおもいますか?

TGT:

(Tank) 自分自身を仕事に捧げて打ち込むのと、今を生きるということだね。

俺達はライバルであり、真の才能の持ち主だ。常にインスピレーションを求めているしR&Bに対して敬意を払っているよ。

(Ginuwine) 何か教えるとするなら、この世界で成功するなら並大抵では許されないし、たくさんの事に気を配れということかな。才能も大切だけどお金にも気をつけないといけない。多くの人が自分のお金を完全に誰かに託してしまっている。この仕事はいつまで続くか分からないから将来を確立しなくちゃならない。だからたくさんのことに気をつけないといけないんだ。

(Tyrese) 俺はこのアルバムでラッパーはR&Bをすべきじゃないと教えたかったんだ。大抵のシンガーはラッパー抜きでR&Bアルバムを作らない。ラジオはラッパーなしの曲を使わないからね。R&Bに対する予算は全然ないし売上は本当に低いよ。このアルバムを出すタイミングはこの上なく良いと思ってる。リアルなR&Bが17トラック、タイミングもばっちり。このアルバムはここ10年で最も影響力のあるアルバムだよ。他のR&Bアーティストも気引き締まるんじゃないかな。

TGTのアルバム3 Kingsは8月20日にリリースされた。

[SINGERSROOM]