今年の8月、伝説の男・James Brownの生涯を元にした映画『Get On Up』が全米公開されます。
作品の主演を務めるのはChadwick Boseman。
昨年公開され、北米で野球映画史上最高のオープニング成績を記録した映画『42 〜世界を変えた男〜』で主演を務めた今注目の若手俳優です。
ではその予告編を早速チェックしてみましょう▼
おお、おお…!気になる気になる……!
さて、このように実在のミュージシャンの半生をテーマにした映画はこれまでにも数多く制作されてきました。
今回は、その中から筆者イチオシの作品を厳選してご紹介したいと思います!
音楽は勿論のこと、作品としてもグッとくるものばかりですよ〜。
ということで、それでは早速参ります!
『Dream Girls』
2006年に公開された、ビル・コンドン監督によるミュージカル映画。
物語の中心となる女性コーラス・グループ「ザ・ドリームズ」メンバーの一人をあのBeyoncéが演じたことでも大きな注目を集めました。
原作は、ブラック・ミュージックを語る上では外せないレコードレーベル・MOTOWNから生まれた伝説の黒人女性グループ・Supremesのメンバー・Mary Willsonの自伝“Dreamgirl: My Life As a Supreme”。
夢を追う全ての人が、明日の栄光を信じて己のエネルギー全てを賭けて突き進んでいた時代が本作の舞台。
物語が持つ強烈なエネルギーと映像の華やかさ、そして歌の迫力にお腹いっぱいになること間違いナシのGOOD映画です。
Jennifer Hudsonが歌うこちらも一時期かなり話題になりましたね。
想い続けてきたカーティスとの関係が決定的に壊れ、彼がいよいよ去ってしまうという絶望の中でエフィが歌う“And I am telling you”、何回聴いても鳥肌が立ちます。
『Grace Of My Heart』
こちらは自伝というわけではありませんが、一時代を築いた希代のメロディメーカー・Carol Kingが物語の主人公のモデルとなったことで知られています。
50年代末から70年代の音楽業界を舞台に、歌手を目指してNYにやってきた主人公のエドナの成長と葛藤、その生き様を軽やかに描き出した作品。
アメリカでは1996年に、日本では翌年の1997年に劇場公開されました。
シンガーとして、ソングライターとして成長を続ける彼女を通して、音楽界の様々なシーンを覗き見できちゃいます。
また作中のサウンドトラックとしてBurt Bacharach、Elvis Costello、Joni Mitchelなど豪華アーティストの楽曲が随所で使用されているので、こちらも要チェック。
『Ray』
2004年に亡くなった伝説のミュージシャン・Ray Charlesの伝記映画。
Ray本人監修の元、名曲をたっぷりと織り交ぜながら彼の半生を濃厚に描きだしています。
彼が亡くなったその年に公開された本作は多くの話題を呼び、またRay役を演じた主演のJamie Foxxはアカデミー賞主演男優賞を受賞しました。
伝説の男・Ray Charlesの凄さを改めて実感すると共に、彼を演じるJamie Foxxのとんでもない楽曲再現クオリティ(劇中で披露される名曲の内の何曲かはJamie Foxx自身が実際に演奏し、歌っています)には、もうひたすら脱帽……
『The Rose』
1979年公開のアメリカ映画。
ロックの歴史を代表する女性シンガー・Janis Joplinをモデルとしたヒロイン・ローズの愛と激情の人生を描いた名作です。
主役を演じたBette Midlerが歌った主題歌“The Rose”は大ヒットとなり、その後数多くのシンガーがカヴァーしています。
今ではスタンダードナンバーとして広く親しまれるようになりました。
さて、本題とは全く関係ありませんが、(笑)
“The Rose”のカヴァーについてもう少しだけ。
“The Rose”の日本語カヴァー版、というのが実は存在するんです。
1991年、日本の演歌歌手・都はるみによってカヴァーされた同曲の日本語版タイトルは「愛は花、君はその種子」。(なんかもう既に凄そう)
ジブリ映画『おもひでぽろぽろ』の主題歌として、同作の監督である高畑勲が訳詞を担当しています。
その作品がこちら。
た、たしかに同じ曲……!(笑) なんですが、雰囲気はガラリと変わりますね。
なんか、ホッとするなあ。
『Round Midnight』
フランス・パリを舞台に、ジャズ・ミュージシャンのデイル・ターナーと、デイルの音楽を愛しサポートする青年フランシスの友情を描いた作品。
1986年にアメリカとフランスの合作映画として制作されました。
本作のモデルとなったのはモダン・ジャズピアノの祖・Bud Powell。
更に劇中で彼を演じたのは、こちらも歴史に名を刻んだ大物ジャズマン、サックス奏者のDexter Gordon、そして作品全体の音楽を担当したのがあのHerbie Hancockであるというんだからそりゃあもう、間違いないですよね。
Dexter Gordonの主演、ということで当然ながら主人公・デイル・ターナーの設定はピアニストではなくサックス奏者となっています。
心地良い音楽、流れるようなカメラワーク、そして美しいパリの町並み…。
お酒を片手に観たい感じ。夜通しうっとりと見入ってしまいそうです。
さてさて、いかがだったでしょうか?
大物ミュージシャンがモデルとなった映画作品の数々をご紹介しました。
6月、まだまだ雨が続きそうです。
こんな時期、こんな夜は、お家でまったりと映画(とお酒…)を楽しんでみてはいかがでしょうか?