SOUL iNDEXをご覧の皆様の多くは、「レディ・ソウル」というワードに聞き覚えがあるのではないでしょうか?
1960年代以降、ソウル界のクイーンとして君臨した、”レディ・ソウル”・Aretha Franklin。
歴史に残る名盤ですね…。何度聴いても新鮮な感動があって不思議です。
歴史に刻まれた彼女の名前が揺らぐことはこれからもきっとないでしょうが、それにしたって時代はもう21世紀。
今日、それ以降登場してきた数多くの女性ソウルシンガーたちが、次世代のレディ・ソウルの座を狙って(…と言うと言い過ぎかもしれませんが)日々ステージに立ち続けています。
一方で、音楽ファンの間でも「21世紀版レディ・ソウル」についてはこれまでに様々な場面で語られ、論じられてきているようです。
そこで今回は完全なる筆者の独断と偏見で、21世紀のレディ・ソウルの候補者たちをご紹介します。
あなたは誰を、新時代のクイーンに指名しますか?
Ledesi
いきなりですが大本命!と言ってもいいでしょう。
ルイジアナ州・ニューオーリンズの音楽一家で生まれ育ったLedisiの音楽人生はとっても華やかで、たとえば8歳の頃から地元の交響楽団に歌い手として所属していたとか、Beach Blanket Babylonというサンフランシスコにある著名なキャバレーで長年シンガーを務めていたとか、ローカル版のミュージカル『オズの魔法使い』でドロシー役を演じ、演劇賞にノミネートされたこともあるとか、うーん、ちょっと挙げただけですが既にスゴイ。
本格的なアーティスト活動としては、1990年にAnibadeというグループを結成したことがキャリアのスタート地点と言えそう。
2000年に発売した『Soulsinger: The Revival』でソロデビューを果たしました。
ナイジェリア語で『生み出す』という意味を持つ言葉がその名の由来です。
Stevie Wonder、Quincy Jones、Chaka Khanなど名だたるレジェンドたちが彼女の音楽をこれまでに何度も絶賛してきました。
「I Blame You」
昨年発表されたこちらの楽曲は、Ledisi本人曰く「恋愛について歌った曲。好きな相手といると楽しくなって、そのことについて考えるとまたドキドキする。そうして幸せを運んできてくれたその相手に対して、「こんな気持ちになったのはあなたのせいよ」と責めたてるの。」とのこと。
ようは、なんでしょう。ノロケってことですね。
たしかに、突き抜けて明るい曲調というわけでもないのに声の調子や音の感じから、全体的に浮足立ってる感じが伝わってくる気がします。(笑)
この時期の、涼やかに晴れ渡った空の下聴きたい一曲です。
「Joy」
2007年に発売されたアルバム『Lost&Found』から。
心地良いビートと自由に飛び回るLedisiの歌声がクセになる一曲。
全体のバランスがとっても良い感じ。
現代の流れを確実に踏まえたサウンドながらも、その上に乗る歌声を聴くと、この人が実力派シンガーであることをただただ痛感させられます。
Laura Izibor
アイルランド出身、現在27歳のシンガーソングライター・Laura Izibor。
華やかな見た目とは裏腹な、ソウルフルで少ししゃがれたようなハスキーヴォイスが印象的です。
デビューシングル「Shine」は日本でもラジオエアプレイを通じてヒットし、来日公演の際には福原美穂と共にステージに立つなど日本の音楽ファンからも高い注目を集める期待のルーキー。
オーラ抜群の立ち姿、そしてオーセンティックで勇ましいソウルを聴かせる彼女も、そう、レディ・ソウルを名乗るに相応しい人物の一人なのです。
「From My Heart To Yours」
自然体な姿から紡がれる等身大のメッセージがとっても心地良い一曲。
身体の芯から歌ってる感じ。うーん!かっこいい女性ですな。
「Can’t Be Love」
ピアノ一本で弾き語る姿、美しく凛々しく、そしてクールです。
観客及びバンドメンバーが少々珍妙な格好をしているようですが、こちら実は女優としても活動する彼女の演技デビューのシーンだったりします。
Leela James
カリフォルニア出身のシンガー・Leela James。
ネオソウルと称されるアーティストの中ではかなりSOUL寄りのアーティストです。
圧倒的なヴォーカルで聴く者を魅了する彼女。ほーんと、まさしくド迫力なんですよね。
2003年のデビュー以降、翌2004年にはBlack Eyed PeasとMacy Grayのオープニングアクトを務め話題を呼びました。
デビューアルバム『A Change Is Gonna Come』はそのタイトルをSam Cookeから拝借しており、古き良きSOULへの強い思いを投影した作品が多く収められています。
「Music」
デビュー作でそのタイトルを持ってくるあたり、なんと言いますか彼女の、音楽に対する「覚悟」が感じられるなあと思いながら聴いていました。
リーラは2003年にこの曲と「My Joy」という二曲が収められた作品でデビューを果たしています。
当時彼女はなんとまだ20歳でした。渋い……
「Good Times」
自身最大のヒット曲となったこちら。まさしくパーティーフロアに持ってこいなミディアム・ナンバーですね。
原曲は勿論かっこいいのですが、個人的には是非ライブ版も聴いてほしい…!
ので、貼っておきますね。
原曲とは打って変わって「Let’s get FUNKY!!!!!!!」という掛け声から始まるこちらのライブ。
残念ながら音声のみではありますが、ほんと、超絶ファンキーです。
力強いヴォーカルにエネルギッシュな演奏。もう熱い、暑い〜…!!!
というわけで、いかがだったでしょうか?
それぞれソウルフルでとっても魅力的なヴォーカリストたちをご紹介しました。
そういえば、今回ご紹介した三人は皆名前の頭文字が「L」なんですよね〜。
Lady Soul、「L」の宿命でしょうか…?(とはいえこの三人を選んだの私なので、まぁアレなのですが)
兎にも角にも、レディ・ソウルに相応しい三人です。
さて、ではあなたは誰を、21世紀のレディ・ソウルに推しますか?