ジャズ・ピアニストと称される一方、ジャズだけに留まらずHip-Hopやソウル・R&Bにも通じる独自の音楽性で、ジャンルを超越した活躍を見せている今最も注目されるアーティストの一人・Robert Glasper。
ジャズ史に革命を起こしたとされる 2012年作『Black Radio』でグラミー賞を受賞、さらに翌年にはその続編となる『Black Radio2』をリリースしこちらも高い評価を受けるなど快進撃を続ける彼について、SOUL iNDEX読者のみなさんは一体どのくらい知っていますか?
昨年日本で発売され話題となった某現代ジャズ関連本を中心に「グラスパー以前/以後」なんて言い方をされるほどに、今や存在そのものがシンボルと化しつつある彼。
Erykah BaduやKanye West、Commonなどソウル・Hip-Hop界隈のアーティストとの交遊も多いことからその名前や姿に馴染みがある方は多いと思いますが、「とはいえジャズの人でしょ…?」ということでその実態について実はあまり知らない、なんて人も多いのでは?
ですが、この現代ジャズ界の、いや現代音楽シーンにおける革命児と言われる彼を知らないのは勿体ない!っていうかヤバイ!!!
ということで、ソウルファンの皆さんにももっとRobert Glasperを聴いてもらおう!てなわけで今回は!
『今年も目が離せない!時代の寵児・ロバート・グラスパーのジャジーでソウルフルな必見パフォーマンス』
と題して、Robert Glasperと現代を代表するソウル・R&B、Hip-Hopアーティストたちの豪華共演をどしどしご紹介させて頂きます。
それでは早速参りましょう~!
Lalah Hathaway – 「Jesus Children」
まずはお馴染みの共演から!
ソウル・レジェンド・Donny Hathawayを父に持つシンガー・Lalah HathawayとRobert Glasperの共演については『Black Radio』シリーズで既に親しみがあるという方も多いかもしれません。
『Black Radio2』のラストを締めくくる一曲として知られるこの楽曲。
Lalah Hathawayの美しいヴォーカルとGlasperによるクールなアレンジで彩られたStevie Wonderの極上カヴァーです。(原曲タイトルは”Jesus Children of Marica”)
更にこの映像では、オランダが世界に誇るMetropole Orchestraがそのバックを支えています。
豪華〜!!
Norah Jones – 「Let It Ride」
グラミー賞シンガー・Norah Jonesをフィーチャーしたこちらの楽曲は、印象的なドラムン・サウンドとそこに乗るNorahのスムーズに流れ、溶けるような歌声のコラボレーションが未体験の感覚をもらたす一曲。
一度聴くと忘れられないんですよねー、これ。
Q-Tip – 「Gettin’ Up」
冒頭にシレッと登場するGlasperの表情にも注目なこちら。
2008年リリースのQ-Tipのアルバム『The Renaissance』のリードシングルでもあったナンバー。
Hip-Hopの畑であろうとも難なく浸透し、しかしそれでいて確固たる個性を印象づけるGlasperの音色には改めて驚かされます。
Damani Nkosi – 「Now That’s Love」
一方こちらはカリフォルニア出身のラッパー・Damaniの2014年作。
キラキラと煌めくGlasperのプレイ、そしてDeBargeの名曲”Love Me In A Special Way”のフレーズを歌うMusiq Soulchildの歌声がフィーチャーされたゴージャスな一曲です。
美しいー…!
Jeff Bradshaw – 「All Time Love」
フィラデルフィア出身のトロンボーン奏者・Jeff Bradshaw。
これまでにJill ScottやErykah Badu、Michael Jacksonら数々の大物と共演してきた実力者ですが、そんな彼が来月3年ぶりとなる新作をリリース。
Glasperは本作にプレイヤーとしてだけでなく、作品全体のプロデューサーとしても関わっているようです。
中でも先日先行公開されたばかりの”All Time Love”は、Glasperは勿論のこと、Eric Roberson、Tweetという現在活躍する二大シンガーがフィーチャーされたスムーズでソウルフルなナンバー。
ここ数年のジャズ〜R&B・ソウルを改めて感じられる激クールな一曲に仕上がっています。
さていかがだったでしょうか?
彼の活躍をきっかけに、現在活躍する様々なアーティストたちがジャンルの壁を越えた作品をリリースしたりこれまでにはあり得なかったコラボレーションを見せたりと、まさしく音楽界の「革命児」となっているRobert Glasper。
彼の動き、そして音楽シーンの動きからまだまだ目が離せなそうです。
それではSOUL iNDEX、また次回〜!