「親の七光り」なんて言葉があったりと、どんな業界でも何かと厳しい目を向けられがちな所謂「二世」と言われる著名人たち。
しかし近年の音楽界を見渡してみると、そこにはそんな言葉だけでは言い表しきれない、明らかな才能やセンス、技術、そして豊かな音楽性で大きな注目を集め、活躍の場を広げる「二世」アーティストたちの姿があります。
ということで今回SOUL iNDEXがお届けするのは、現在の音楽界を盛り上げる「二世」アーティストたちと音楽界の伝説である彼らの親、そう、《音楽界が誇る最強親子たち》!
こうして並べるともはや荘厳…。
その迫力には誰もが圧倒され、身震いすること間違いナシです。
アーティストたちそれぞれの名曲と共にお楽しみください。
それでは早速参りましょう〜!
①Donny Hathaway – Lalah Hathaway
以前『【感動】奇跡の歌声をもつシンガー・Lalah Hathaway』と題してお送りした回でもご紹介しました、ソウル・レジェンド・Donny Hathawayと、彼を父に持つシンガー・Lalah Hathaway。
父から娘へと受け継がれたその温かで大らかな歌声は、聴く者を優しく時に強く包み込みます。
魂揺さぶる声。
空高く放たれた祈りのメッセージが胸を打ちます。
一方の娘。いやー、声域が広いですねー。
オーケストラとも相性の良い、豊かな響きを持った歌声です。
②Fela Kuti – Femi Kuti, Seun Kuti
ナイジェリアのマルチミュージシャンであり、アフロ・ビートの創始者と言われるアーティスト・Fela Kuti。
“Black President”の呼び名でも知られ、その存在は同時代の人々、そして後世の音楽人たちに強い衝撃を与えました。
彼自身がリードを取り、ステージ上でビートが生まれゆく様子にはかなりのインパクトが。
観る者を飲み込む熱いエネルギー。
彼が創った音楽の世界には多くの人が熱狂し、影響されました。
一方でその息子の一人・Femi Kutiも同じくマルチプレーヤーとして活動しています。
一時期は父・Fela Kutiのバンドに参加していたことも。
そして同じく息子(一家の末っ子でありFemiとは腹違いの兄弟)のSeun Kutiもアーティストとして、ジャズからSoul、Hip-Hop界隈に至るまで様々なアーティストたちと共演し活躍しています。
ウウーン、三者三様の凄まじいエネルギー…。
人々を強烈に惹きつける、ある種の引力のようなものを持った一家なのかもしれません。
③Ravi Shankar – Norah Jones
インド音楽だけに留まらず、ロックからジャズ、クラシックに至るまで、幅広い音楽に影響を与えたシタール奏者・Ravi Shanker。
The BeatlesのGeorge Harrisonとも親交が深く、一時は彼のシタールの師でもあったのだとか。
そんな彼を父に持つのが、デビューアルバム『Come Away With Me』が全世界で1800万枚を売り上げ、以降幅広い活躍を続けるジャズ・シンガー・Norah Jones。
ひとつのジャンルに留まらず様々な音楽と柔軟に関わり合う姿勢、その繊細かつ豊かな感覚は父から娘へと確実に受け継がれているようです。
偉大な父・Ravi Shankarによる演奏。
音に耳を傾けるだけで、気持ちが澄み渡るようですね。
ちょっと長めですがぜひ最後までお楽しみください。
肩の力が程よく抜けてリラックスできそう。
デビューアルバムの衝撃を経て、活躍の場をどんどん広げているNorah Jones。
未だ見ぬ彼女の表現に、これからも期待し続けたいところです。
④Bobby McFerrin – Taylor McFerrin
“Don’t Worry, Be Happy”の大ヒットで世界的に知られるシンガー・Bobby McFerrin。
リズムやベースなどを全て自身の声だけで多重録音し、伴奏に楽器を一切使っていない曲としては初となる全米1位を獲得、またその後グラミー賞でも3冠に輝くなど多くの人々を魅了しました。
ジャズベーシスト・Richard Bonaとの共演ステージ。
インプロヴィゼーション、つまり即興演奏ですね。
もう…なんでもありですね。(笑)
とても二人だけで演奏しているようには聴こえない。
音何種類あるんでしょう・・・
とても美しい音楽の時間が徐々に広がってゆきます。
一方、その息子・Taylor McFerrinにも現在世界中の熱い視線が注がれています。
今日のジャズ界の中心を担うJose Jamesとデビュー前から共演をするなど、その実力は早くから高く評価されてきました。
今年5月にリリースされたデビューアルバム『Early Riser』は、ジャズ界の革命児・Robert Glasperや実父・Bobby McFerrinをはじめとする多彩なアーティストたちがゲストとして参加し、その豪華さと圧倒的な完成度でリスナーを驚かせています。
デビュー作の中でも一際目を引く、父との共演作品。
澄み切った、どこか違う次元へと聴くものを優しく運び去ってくれるようなサウンドです。
いよいよ今月末には単独来日公演も決定しているTaylor McFerrin。
これからの動きが気になる、今最も注目したいアーティストの一人です。
さていかがだったでしょうか?
歴史を揺るがす親子たちに驚き感動したところで、また次回です!
あ、そういえば今回は”父”ばかりで”母”をご紹介できませんでしたね。
母編もいつの日かやりたい…
となるとやっぱり母の日かな…(結構先)
いつになるかはわかりませんがとっておきのネタ、仕込んでおきますね。
それではそれでは、また次回〜!