2004年、ベースのMichael Leagueを中心にテキサスで結成。
ジャズ+ファンク+ダンス+フュージョンを融合した「jafunkadansion」を提唱し、スリリングで色彩豊かなサウンドを展開するバンド・Snarky Puppy(スナーキー・パピー)。
現在はNY・ブルックリンを拠点に、世界各地でのライブやレコーディング、クリニックなど積極的な活動をみせる彼らですが、そんな彼らが耳の早い音楽ファンだけでなく世界中のリスナーへと広く知られるようになったきっかけと言えばこの動画です。
Donny Hathawayを父に持つことでも知られるシンガー・Lalah Hathawayをゲストに迎えてパフォーマンスされた”Something“。
Lalahの圧倒的な歌声(曲後半のアドリブパートは何度見ても鳥肌が立ちます。一人で同時に声二本出せるってどういうこと…)、オーディエンス席を舞台上に設置し行われた臨場感溢れるパフォーマンス、そしてバンドのハイレベルでキリッと引き締まった演奏はインターネットを通じて世界中の人々に衝撃を与えました。
(未聴の方はチェック必須ですよー!!)
同曲が収録されたアルバム『Family Dinner – Vol.1』でグラミー賞を受賞した彼らは、今最も注目すべきバンドとしてシーンの先頭を走り続けています。
そんなSnarky Puppyですが、Lalah Hathawayだけでなくこれまでに様々な実力派女性シンガーたちと同じ舞台の上で熱いパフォーマンスを繰り広げてきたことを、皆さんはご存知でしょうか?
中でも先にご紹介した『Family Dinner – Vol.1』には数多くの魅力的な女性シンガーが参加し、作品に彩りを加えています。
とはいえ「グラミー受賞」というキャッチーさもあってか、同アルバム及びSnarky Puppyの話となるとついついLalahに話題が集中しがち。
ですがそれじゃ勿体ないッ!!
「今最もアツいバンド」に認められ、選ばれた歌姫たちの歌声をもっともっと知ってもらいたいッッッ!!!
ということで今回のSOUL iNDEXでは、Lalah Hathawayだけじゃない!グラミー受賞作『Family Dinner – Vol.1』で出会える個性的なディーヴァたちの歌声にぐいぐい迫っていきたいと思います。
それでは参りましょう~!
feat. Chantae Cann -「Free Your Dreams」
まずはメロウでソウルフルなナンバー”Free Your Dreams“を歌うChantae Cann。
アトランタ出身のChantaeはあのIndia.Arieのバックヴォーカリストとしても知られる人物で、2013年にEP「Journey To Golden」でデビューしています。
キュートで耳に残る声ですよねー。良い。
こちらはあのRobert GlasperがドラマーのLil John Robertsと共にアトランタに滞在した際、彼女をヴォーカリストとして迎え披露した即興セッション(Michael Jacksonの”I Can’t Help It”)。
これぞ実力派といった風格漂いまくりです。
feat. Shayna Steele -「Gone Under」
続いては情熱を秘めたクールな歌声が魅力のシンガー・Shayna Steele。
力強さと色気を感じさせる声と楽曲の相性は抜群です。
Shaynaはブロードウェイで「RENT」や「Hair Spray」といった数々のTOPショーへの出演経験を持ち、またRiahnaやJohn Legendといったスターたちのバックヴォーカルを務めたこともあるのだとか。
多彩な歌声で幅広いジャンルを歌いこなす実力派です。
feat. N’Dambi -「Deep」
続いてご紹介するのは、ソウルファンにとってはもう結構お馴染みかもしれません、N’Dambi姐さんです。
N’Dambiといえば、あの名門レーベル・STAXイチオシの歌姫。
幼い頃からゴスペルやカントリーに親しみ、大学時代の盟友・Erykah Baduのバック・ヴォーカリストを務めたことでも知られる彼女の魅力と言えば何と言ってもあの懐の深い低音ヴォイス。
厚みのある豊かな低音で、語り聞かせるようにして紡がれる音ひとつひとつが聴き手の身体の奥深くまで沁み渡ります。
Snarky Puppyとの共演が実現した本作”Deep“でも、彼女のワン&オンリーな魅力が炸裂しまくりです。
feat. Lucy Woodward – 「Too Hot To Last」
静寂から立ち上るようなサウンドで厳かなムード漂う”Too Hot To Last“を歌うのはロンドン出身でNYを拠点に活動するシンガー・Lucy Woodward。
彼女の吐息混じりの歌声で情感たっぷりに歌われるメロディには息をハッと飲むような美しさがあります。
LucyはBBCの作曲家兼指揮者の父親と、オペラ歌手兼音楽とベリーダンスの先生の母という音楽一家に生まれ、クラシック、ジャズ、オペラ、中近東音楽、ロック、ソウルなどあらゆる音楽を聴いて育ったという豊かな音楽的土壌をもった才女。
人を惹きつける強さをもった独特の歌声は本作の中でも凛とした存在感をみせつけています。
feat. Becca Stevens – 「I Asked」
ラストは今ジャズシーンの先頭集団の中でひと際輝くエンジェル・ヴォイスをもつ歌姫・Becca Stevens。
本日のテーマである『Family Dinner – Vol.1』には参加していない彼女ですが、現在制作中で来年1月にリリースという噂の新作『Family Dinner – Vol.2』への参加が既に発表されている、ということで締めくくりに取り上げてみました。
新作でのコラボレーションを前に二組が共演したのはBeccaのオリジナル曲”I Asked“。
緩急ある巧みな演奏と、その上をフワリフワリと独特の空気感で漂うBeccaの透明感溢れる歌声が魅力的です。
っていうかこの二組のコラボレーション、相性の良さは間違いなさそうですが、それを踏まえた上で果たしてどんな楽曲に仕上げてくるかについてはかなり未知数な予感…!
新作のリリースが待たれます。
さていかがだったでしょうか?
歌姫たちのバラエティ豊かな歌声、そしてその魅力を最大限に引き出すSnarky Puppyのハイレベルな演奏…。
彼らを筆頭に盛り上がりをみせる音楽シーンから目が離せません。
今月末には横浜・赤レンガ倉庫特設ステージで行われる『Blue Note Jazz Festival in Japan』へ出演するため再来日を果たす彼ら。
大興奮のステージに期待が高まります!
ということで今日はここまで!
SOUL iNDEXまた次回~!